生物群集との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 16:05 UTC 版)
ある地域に棲息する寄生虫の生命史は、その地域の生物群集においての種間関係や食物網が成立して初めて成り立つものである。たとえば食物連鎖のどこかで破綻が起きれば寄生虫は中間宿主に辿り着くことができなくなり、仮にいくら終宿主が豊富に存在していても種を維持することができなくなる。つまり寄生虫が脈々と子孫を残していくためには、地域の生物群集が充分に保全されている必要がある。そのような観点から、寄生虫から群集を見ると言う見方もあり得る。たとえば干潟の巻貝を中間宿主とし、鳥を終宿主とする吸虫を調べることから干潟の保全を考える、と言ったことが試みられている。人の往来や物流が発展して、地球温暖化の傾向と連なって、従来では生息していない地域へ伝染する懸念がなされている。
※この「生物群集との関連」の解説は、「寄生虫」の解説の一部です。
「生物群集との関連」を含む「寄生虫」の記事については、「寄生虫」の概要を参照ください。
- 生物群集との関連のページへのリンク