球面の方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 07:03 UTC 版)
「三角函数」および「球面座標系」も参照 解析幾何学において、(x0, y0, z0) を中心とする半径 r の球面(ユークリッド球面)は ( x − x 0 ) 2 + ( y − y 0 ) 2 + ( z − z 0 ) 2 = r 2 {\displaystyle (x-x_{0})^{2}+(y-y_{0})^{2}+(z-z_{0})^{2}=r^{2}} を満たす点 (x, y, z) 全体の軌跡である。 a, b, c, d, e は実数で a ≠ 0 なるものとし、 x 0 := − b a , y 0 := − c a , z 0 := − d a , ρ := b 2 + c 2 + d 2 − a e a 2 {\displaystyle x_{0}:={\frac {-b}{a}},\quad y_{0}:={\frac {-c}{a}},\quad z_{0}:={\frac {-d}{a}},\quad \rho :={\frac {b^{2}+c^{2}+d^{2}-ae}{a^{2}}}} と書けば、上記の方程式は f ( x , y , z ) := a ( x 2 + y 2 + z 2 ) + 2 ( b x + c y + d z ) + e = 0 {\displaystyle f(x,y,z):=a(x^{2}+y^{2}+z^{2})+2(bx+cy+dz)+e=0} の形になる。一般にこの形の方程式(x2, y2, z2 の係数が等しく、xy, yz, zx の項を持たない三変数二次多項式方程式)が与えられたならば、以下の何れか一つのみが成り立つ: ρ < 0 のときは、この方程式に解となる実点は存在せず、虚球 (imaginary sphere) の方程式と呼ぶ。 ρ = 0 のとき、方程式 f(x, y, z) = 0 は中心となる一点 P0 ≔ (x0, y0, z0) のみを解とし、点球 (point sphere) の方程式と言う。 ρ > 0 のときには、f(x, y, z) = 0 は P0 を中心とする半径 r ≔ √ρ の球面の方程式となる(上のふたつと対照する場合、実球 (real sphere) の方程式と言う)。 上記の方程式で a = 0 としたならば f(x, y, z) = 0 は平面の方程式となる。そこで平面を無限遠点を中心とする半径無限大の球と考えることができる。 (x0, y0, z0) を中心とする半径 r の球面上の点は { x = x 0 + r sin ( φ ) cos ( θ ) y = y 0 + r sin ( φ ) sin ( θ ) z = z 0 + r cos ( φ ) ( 0 ≤ φ ≤ π , 0 ≤ θ < 2 π ) {\displaystyle {\begin{cases}x=x_{0}+r\sin(\varphi )\cos(\theta )\\y=y_{0}+r\sin(\varphi )\sin(\theta )\\z=z_{0}+r\cos(\varphi )\end{cases}}\qquad (0\leq \varphi \leq \pi ,\;0\leq \theta <2\pi )} と媒介表示できる。 原点を中心とする任意の半径を持つ球面は微分形式 x d x + y d y + z d z = 0 x{\mathit {dx}}+y{\mathit {dy}}+z{\mathit {dz}}=0 の積分曲面である。この微分形の方程式は、位置ベクトル (x, y, z) と速度ベクトル (dx, dy, dz) が全球面に亙って常に互いに直交するという事実を反映している。 球面は、円周をその任意の直径を軸に回転させた回転曲面として構成することもできる。円周は特別な種類の楕円であるから、球面は特別な種類の回転楕円面(英語版)である。円を回転させる代わりに楕円をその長軸を軸に回転させると長球、短軸を軸にすれば扁球となる。
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