父殺し
『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー) フョードル・カラマーゾフには3人の息子と1人の私生児がいた。秀才の次男イワンは、「神がなければすべてが許される」という虚無的な理論を語り、私生児スメルジャコフが、イワンの理論にそそのかされて父フョードル・カラマーゾフを殺す。それはイワンが心の底で望んでいたことだった。
『今昔物語集』巻3-27 悪友提婆達多が阿闍世王をそそのかし、「君は父王を殺して新王となれ。私は仏を殺して新仏となろう」と言う。阿闍世王は父頻婆沙羅王を捕らえ、7重の室内に幽閉して殺す。
『午後の曳航』(三島由紀夫) 13歳の登は、未亡人である母房子と2等航海士塚崎竜二の情事を、隣室の覗き穴から見て恍惚とする。彼は、海の男竜二を英雄視し、あこがれる。しかし竜二は海を捨てて陸に上がり、房子と結婚して、登の父親になろうとする。父親としてのふるまいをし始める竜二を登は嫌悪し、仲間の少年たち数人とはかって、竜二を殺す。
『夏祭浪花鑑』「長町裏殺しの場」 団七九郎兵衛の舅(=妻お梶の父親)義平次は強欲な男で、遊女琴浦を悪人に売り渡して金を得ようとする。団七はそれを阻止しようと、義平次と激しく争う。義平次が団七の脇差から刀を抜き取って振り回すので、団七は刀を取り戻そうとするうちに、義平次を一太刀斬ってしまう。義平次は「人殺し!親殺し!」と叫び出し、団七は、やむをえず義平次の口をふさいで斬り殺す。
父殺し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 17:25 UTC 版)
戦車に乗って旅をしている最中、ポーキスの三叉路に差しかかったところで、戦車に乗った実の父ラーイオスが前方から現れた。ラーイオスの従者ポリュポンテースが、オイディプースに道を譲るよう命令し、これに従わぬのをみるや、彼の馬を殺した。これに怒ったオイディプースは、ポリュポンテースとラーイオスを殺した(殺害方法には、打ち殺したという説と谷底に突き落としたという説がある)。ラーイオスが名乗らなかったため、オイディプースは自分が殺した相手が誰であるかを知らなかった。 プライタイアイ王ダマシストラトスがラーイオスを埋葬し、彼亡き後のテーバイは、メノイケオスの子クレオーンが摂政として治めた。
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「父殺し」の例文・使い方・用例・文例
- (父殺し), insecticide (殺虫剤).
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