燃費水増し問題と北米での集団訴訟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 18:19 UTC 版)
「現代自動車」の記事における「燃費水増し問題と北米での集団訴訟」の解説
2012年11月2日、アメリカ環境保護局 (EPA) は現代自動車と傘下の起亜自動車がアメリカで販売した一部車種の燃費性能を誇大表示していたと発表した。誇大表示が指摘されたモデルはサンタフェ、エラントラ、スポーテージ、ソウルなどの主要車種を含む現代車7モデル、起亜車6モデルとなっている。該当車を購入した北米地域の顧客は90万人と推測され、これに合わせて現代・起亜は90万台のうち58万台は認証燃費を1ガロン(3.78リットル)当たり1マイル(1.6キロ)、24万台は2マイル、8万台は3~4マイル引き下げることにしたと発表された。現代・起亜は「決して意図的なものではなく、米国燃費試験手続き上の規定の解釈と試験環境・方法の違いによる」と説明した。現代・起亜車北米法人は燃費の変更に基づき、該当車を購入した顧客に地域燃料価格などに基づいて補償すると明らかにした。また不便による補償(燃費補償額の15%)も追加でする予定という。 しかし、アメリカではこれに対して集団訴訟を行う顧客が急増、 彼らは訴状で「現代・起亜が出した補償案は燃費が下方調整されたのに伴った中古車価値下落分が含まれていない」として「中古車価値が下がったことに対し経済的損失まで賠償を」と要求した。また、現代・起亜が不公正競争防止および消費者救済法に違反したと主張した。さらにこの訴訟は隣国のカナダだけでなく、本国である韓国にまで飛び火したという。 2014年11月3日、アメリカ司法省と環境保護局は、現代・起亜両自動車会社が大気浄化法違反の制裁金として過去最高額となる1億ドルを支払うことで和解したと発表した。
※この「燃費水増し問題と北米での集団訴訟」の解説は、「現代自動車」の解説の一部です。
「燃費水増し問題と北米での集団訴訟」を含む「現代自動車」の記事については、「現代自動車」の概要を参照ください。
- 燃費水増し問題と北米での集団訴訟のページへのリンク