熱間押出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 15:15 UTC 版)
熱間押出は熱間加工の一種で、材料が再結晶化する温度より高い温度を保って加工硬化を防ぎ、材料が金型を通りやすくする技法である。熱間押出は一般に水平な液圧式プレス機を使い、230トンから11,000トンの力をかける。このときの圧力は30MPaから700MPaであり、潤滑剤を必要とする。温度が比較的低い場合は潤滑剤として油やグラファイトを使い、相対的に温度が高い場合は粉末ガラスを使う。この技法の欠点は機械が大掛かりになる点と維持費が高くつく点である。 各種金属の熱間押出の温度金属温度 [℃ (°F)]マグネシウム 350-450 (650-850) アルミニウム 350-500 (650-900) 銅 600-1100 (1200-2000) 鋼 1200-1300 (2200–2400) チタン 700-1200 (1300-2100) ニッケル 1000-1200 (1900–2200) 耐熱合金 最高 2000 (4000) 生産量が数キログラムから10トン程度であれば、押出成形が経済的であるが、材料の種類によって経済性は異なる。生産量が大きくなるとロール成形の方が経済的になる。例えば一部の鋼では、20,000kg以上生産する場合はロール成形の方が安くつく。 アルミニウムの熱間押出用金型 4つの押出し用の穴がある金型。金型の直径は 228 mm (9.0 in) 押出し用の穴のクローズアップ。穴が徐々に狭まっていることに注意 金型の裏面。穴の幅は 3 mm (0.12 in)
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