熱量調整とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 工学 > 石油用語 > 熱量調整の意味・解説 

熱量調整(カロリー調整)

読み方ねつりょうちょうせいかろりーちょうせい
【英】: calorific value adjustment

ガスの供給にあたって行われる熱発生量の調整
ガス事業者供給ガスを、定められ測定頻度測定方法従い供給規定則った熱量および燃焼性調整管理する必要があるガス熱量および燃焼性調整するには、2 種類上のガス混合するのが一般的である。その方法としては LP ガス等による増熱と空気による希釈方法がある。
(1) 増熱:低熱量製造ガスLP ガス等を混合させ、ガス発熱量調整する。この場合混合ガス熱量燃焼性および LP ガス等の露点注意が必要である。
(2) 希釈製造ガス高発熱量場合空気あるいは窒素用いて希釈し熱量調整する。この場合燃焼速度変化しないので、ウォッベ指数管理すればよい。また、高圧ガス保安法では酸素濃度が 4 %以上とならないように定められており、ガス燃焼範囲入らないようにしなければならない熱量調整する方式には以下の 3 方式がある。
(1) ガス-ガス熱量調整方式:これは熱量調整するガスガス状態で混合させる方式である。例として LNGLP ガスで熱量調整する場合LNG および LP ガスそれぞれ気化させてから混合する方式である。この方式では LP ガス気化気化設備高温熱源が必要となる。
(2) 液-ガス熱量調整方式:これは熱量調整を行うガスに対して液状 LP ガス用いて熱量調整を行う場合用いられる方式である。例として LNGLP ガスで熱量調整する場合LNG気化させた天然ガス中に LP ガススプレーまたは滴下して LP ガス混合気化させる方式である。この方式は、LP ガス気化させるために天然ガス顕熱利用しているため、LP ガス混合量を制限するか、天然ガス予熱が必要となる。利点としてはガス-ガス熱量調整方式比べて気化熱源および LP ガス気化器不要であり、ランニングコストが低い。
(3) 液-液熱量調整方式:これは LNGLP ガス液体のまま混合し熱量調整したあと、気化させてガス製造する方式である。熱量調整後の LNGLP ガス混合液はオープンラック式等の LNG 気化器用いればガス-ガス熱量調整方式比べ LP ガス気化するための設備不要となり、ランニングコスト低減できる。ただし、- 162 LNGLP ガス混合するため、LP ガス中に含まれるメタノール成分等の凍結による閉塞対策等が必要となる。

高津 宏和、2006 年 3 月


このページでは「石油/天然ガス用語辞典」から熱量調整を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から熱量調整を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から熱量調整を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「熱量調整」の関連用語

熱量調整のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



熱量調整のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JOGMECJOGMEC
Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、 機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。 また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。 したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。 なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
※Copyright (c) 2024 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation. All Rights Reserved.
このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS