供給ガス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 02:39 UTC 版)
供給ガスは天然ガスが主流であり、石油ガスも使われる。 供給ガスの発熱量はマーケットごとに異なる。日本では低発熱量のアラスカLNG(液化天然ガス)プロジェクトと高発熱量のブルネイLNGプロジェクトがあったが、高発熱量のほうがコストを抑えることができ、パイプラインの輸送能力も有効活用できることから高発熱量のLNGが導入された。韓国や台湾も日本とほぼ同じLNG供給源を選択したため、日本・韓国・台湾では高発熱量対応のガス機器で構成されるマーケットとなっている。一方、米英ではガスの国内生産もあり低発熱量の国産ガスを基準としたマーケットになっている。 なお、かつては石炭ガスや石油改質ガスが使われていたが、石炭ガスおよび石油改質ガスは一酸化炭素が含まれているため、(不完全燃焼が起きなくても)ガス漏れによる中毒が発生しやすい。 都市ガスは本来無臭であるが、実際には悪臭(俗に言う「ガス臭い」におい)がする。これはガス漏れ時にすぐ気が付くように、微量の付臭剤を添加しているためである。付臭剤としては、玉ねぎの腐敗したようなにおいがするtert-ブチル メルカプタン(TBM; tertiary-butylmercaptan) C4H10S や、石炭ガス臭のテトラヒドロチオフェン(THT; tetrahydro thiophene)、シクロヘキセン C6H10 またはこれらの混合物が用いられる。 これらのガスはそのほとんどが大気中の空気より比重が軽いものであるが、液化石油ガス(LPガス)を熱量調整した一部のガスは空気より重い。
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