災害への準備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 05:55 UTC 版)
「1970年のボーラ・サイクロン」の記事における「災害への準備」の解説
12月、国際赤十字赤新月社連盟は今回のサイクロンと同様の災害が他の「災害に対し脆弱な国々」を襲った場合に備えた緊急計画を立案した。赤十字の担当者は、東パキスタンに送られた一部の救援要員は訓練不足だったため、同組織は改めて専門家をリストアップするだろうと述べた。国連総会は被災国に対する救援能力を向上すべきとの提案を採択した。 1966年、赤新月社はベンガル・デルタ地帯の住民のためサイクロン警報システムの構築を支援し始めた。11月20日には、国連総会はパキスタン政府に対する同情を示し、国連の専門組織、各国政府と非政府組織によるパキスタンへの短期的救援と長期的な復興・開発支援を決議した。これは1972年に対サイクロン準備計画(Cyclone Preparedness Programme)へと発展し、今日ではバングラデシュ政府とバングラデシュ赤新月社によって運営されている。この計画の目的は一般市民におけるサイクロンへの危険認識を向上することと、バングラデシュ沿海部の災害対策要員に対する訓練を提供することである。 1970年のサイクロンから30年の間に、バングラデシュの沿海部には200を超えるサイクロン避難所が建設された。1991年のバングラデシュ・サイクロンが来襲した際には、対サイクロン準備計画のボランティアが上陸の2~3日前に人々に警告を発した。35万人を超える人々が住居から避難所やその他の石造建築物に駆け込み、その他は高台に避難した。1991年のサイクロンはそれでも尚138,000人以上の犠牲者を出したが、これは1970年に比べれば遥かに小さい数字であり、その理由の幾分かは対サイクロン準備計画に帰せられるだろう。
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