溶接装置の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/13 14:49 UTC 版)
可燃性ガスボンベ(アセチレン・プロパンなど) アセトンまたはN,N-ジメチルホルムアミド(ジメチルフォルムアミド・DMFとも言う)に溶かし、それを多孔質の固体にしみこませた状態にしている。プロパン・ブタンなどのLPガスは、加圧・液化した状態でボンベに充填される。 酸素ボンベ 酸素には助燃性があるため、油など燃えやすいものが付着すると引火の原因となる。このため、「油のついた手袋などでボンベを触らない」「酸素ボンベの近くに油脂・可燃物を置かない」などの注意が必要であり、技能講習でも、これについての指導がなされる。 圧力調整器 ボンベの圧力は高く、そのままの圧力では溶接に適さない。そこで、一定の圧力を取り出すための「圧力調整器」をボンベに取り付ける。圧力調整器は、圧力を調整する機構と、高圧(ボンベ側)・低圧(溶接器送り側)2つの圧力計によって構成されている。安全弁、逆火防止弁などが付いているものもある。なお、ボンベと圧力調整器の接続口は、ドイツ式とフランス式の2種類がある。 ホース(ボンベと溶接器・切断器を接続する) ガスの種類によって、色・寸法・厚さなどの規格が日本工業規格(JIS)で定められている。劣化したホースは逆火などの原因となるため、ビニールテープなどで補修せず、専用の継ぎ手をゴムバンド・針金で固定しての補修、またはホースの全交換をすることが推奨されている。 溶接器(溶断の場合は、切断器)本体 溶接器には、可燃性ガスと酸素の割合を調整して混合する「吹管」、実際に炎が出るところである「火口」にわけられる。火口はさまざまな大きさのものに取り替えることが可能で、これにより、炎の大きさを調整することができる。 溶接器にもドイツ式(JIS A型)、フランス式(JIS B型)がある。また、切断器には、7 kPaまでのものを扱うJIS 1型(低圧型)、7 kPaから130 kPaまでの圧力を扱うJIS 3型(中圧型)などがある。 点火用ライター ガス溶接の点火のために、専用のライターが用意されている。マッチや通常のライター・高熱の金属・他のトーチを使用しないように指導がなされている。
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