源氏物語における先帝とは? わかりやすく解説

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源氏物語における先帝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 07:02 UTC 版)

先帝」の記事における「源氏物語における先帝」の解説

源氏物語において、「先帝」なる語は、以下のように、桐壺巻に二個所賢木巻と若菜上巻に各1個所現れるが、桐壺帝皇位にある桐壺巻だけではなく朱雀帝皇位にある賢木巻でも冷泉帝皇位にある若菜上巻でも「それぞれの時点での今の帝の一つ前の帝」を指すのではなく全て同じ人物指しているという、固有名詞的な使われ方がされている。源氏物語には、桐壺帝朱雀帝冷泉帝今上帝といった天皇(帝)が登場するが、この他桐壺帝より前の時点皇位に就いていた天皇として、「一院」ないし「前の朱雀院」とよばれている人物とこの「先帝」がいたとされる。この一院及び先帝と、桐壺帝以下の作中皇位に就いている帝たちがいかなる血縁関係にあるのかについては本文中には一切明記されていないこのうち一院」は、紅葉賀巻の時点生きており、同巻において、「参座しにとても、あまた所も歩きたまはず、内裏春宮一院ばかり、さては、藤壺三条の宮にぞ参りたまへる。」と、桐壺帝とその長男である朱雀帝がこの一院のために五十の賀を催すなど、桐壺帝と非常に近い関係にあったと見られることから桐壺帝の父であろう(兄である可能性もあるとする説もある。)と考えられている。これに対しこの「先帝」は、桐壺巻の時点ではすでに崩御していたと見られ、またその男子が「帝の后腹の子」という皇位を嗣いでもおかしくない血筋にもかかわらず兵部卿宮式部卿宮という地位に留まって皇位継ぎそうな気配が全く無く同じく后腹皇女である藤壺後宮入った際にも「力のある後ろ盾がいない」ことが問題とされて母后入内反対し、藤壺産んだ皇子である冷泉帝即位した際には通常母方係累に繋がる人物が就くべき後ろ盾に「適当な人物がいない」として(実は冷泉帝実父である)光源氏就いているなど、この先帝の一族は全く勢力失った政治的敗者という描かれ方がされている。 なお、源氏物語作品中においては過去実在した帝として桐壺巻において「宇多の帝の御誡めあれば」という形で「宇多天皇」が、また横笛巻において「かれは陽成院の御笛なり。」という形で「陽成天皇」がいたとされる

※この「源氏物語における先帝」の解説は、「先帝」の解説の一部です。
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