源氏物語60巻説が現れる文献
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以下のような文献に「源氏物語が60巻から構成されている」とする説(あるいはそれを前提とした記述)が残されている。 『無名草子』 『今鏡』 『源氏一品経』 『光源氏物語本事』 『源氏物語のおこり』 『宝生流謡曲源氏供養』 『十二段草子』古浄瑠璃。作者未詳室町 中期以後に成立した御伽草子による語り物で、牛若丸と浄瑠璃姫との恋物語を脚色したもの。近世初期に流行したもの。 『今はむかし物語』 特にこの中の「源氏物語のおこり」などいくつかの文献では、「源氏物語が実は60巻から構成されている」ということについて、「紫式部が仏の導きによって『源氏物語』全60帖を完成させた後60帖のうち6帖は秘伝として某所に隠され、54帖のみが世に広まることになった。」と詳しく事情を説明している。 なお、これまで源氏物語を60帖であるとする文献で具体的に巻名をあげた文献は存在しないと考えられてきた。そのような中で、島原松平文庫蔵本でのみ知られる祐倫なる尼が室町時代後期に著したとされる『光源氏一部謌』には、桐壺巻の 命婦は、「まだ大殿籠もらせたまはざりける」と、あはれに見たてまつる。御前の壺前栽のいとおもしろき盛りなるを御覧ずるやうにて、忍びやかに心にくき限りの女房四五人さぶらはせたまひて、御物語せさせたまふなりけり。 の一節に「源氏物語を60巻と数えるときにはここから先を壺前栽という別の巻としている」という注釈が加えられていることが発見されている。
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