湛増とは? わかりやすく解説

湛増

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 18:47 UTC 版)

湛増(たんぞう、大治5年(1130年) - 建久9年5月8日1198年6月14日))は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した熊野三山の社僧(法躰)で、21代熊野別当である。18代別当湛快の次子。源為義の娘である「たつたはらの女房(鳥居禅尼)」は、湛増の妻の母に当たる[1]。「たつたはらの女房」を湛増の実母とし、熊野別当家の中に、ある種の愛憎劇を想定する説がある[2]が、これは実証をともなわない説である[3]。湛増の子は息子が7人、娘が5人であり[4]、嫡男の湛顕は1155年頃に生まれ1202年頃に死去したと考えられる[5]。伝承では武蔵坊弁慶の父としても描かれている。


注釈

  1. ^ ただし、この出来事がいつ頃のことをさしているのかについては、史料として使用した『雑筆要書』所収の「院庁下文」などに年月日が記されていないため、厳密にいえば検討の余地があるといえる。

出典

  1. ^ 『延慶本平家物語』
  2. ^ 五来[1967]
  3. ^ 阪本[2005: 247-248]
  4. ^ a b 「熊野別当代々次第」
  5. ^ 阪本[2005: 321]
  6. ^ 愚管抄
  7. ^ 阪本[2005: 284-285]
  8. ^ 高橋[1995]、高橋[2002]参照[注釈 1]
  9. ^ 阪本[2005: 284-287]
  10. ^ 阪本[2005: 422]
  11. ^ 覚一本平家物語
  12. ^ 玉葉
  13. ^ a b c 吾妻鏡
  14. ^ 阪本[2009: 39-40]
  15. ^ 「僧綱補任宮内庁書陵本」・「僧綱補任岩瀬文庫蔵本」[14]ほか諸本
  16. ^ 『平家物語』
  17. ^ 田辺商工会議所編[2009: 49]
  18. ^ 阪本[2003: 435-436]、阪本[2005: 294]
  19. ^ 『覚一本平家物語』、『延慶本平家物語』など


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