渦巻構造の起源とは? わかりやすく解説

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渦巻構造の起源

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/27 15:46 UTC 版)

渦巻銀河」の記事における「渦巻構造の起源」の解説

渦巻銀河渦状腕がなぜできるかについて初期研究行ったのはベルティル・リンドブラッドである。彼は、星が永久に螺旋状配列していると仮定すると、巻き込みジレンマによっていずれ腕は何重に巻き込まれてしまい、現在のような安定した姿を保つことはできないこと示した銀河ディスク回転角速度銀河中心からの距離によって異な差動回転をしているため、車輪スポークのような動径方向伸びる腕があったとしても、銀河回転によってすぐに巻きついてしまう。実際銀河の腕はこのようにはなっていない。 1964年C. C. リンフランク・シューがこの問題解決する理論初め提案した。彼らは渦状腕ディスク生じた螺旋状の密度波が目に見えているものだと指摘した。彼らはディスク内の星の軌道わずかに楕円軌道描いており、その楕円軌道向きが星同士互いに相関持っていて、銀河中心からの距離に応じて滑らかに少しずつ変化していると仮定した。星の軌道このような条件に従っていると、ディスク内に星の密度の高い部分螺旋状できることを彼らは示した。従って、ディスク内の星は現在我々が観測した位置いつまでとどまっているわけではなく軌道運動によって腕の部分定期的に通り抜けていることになる。 これはよく、所々渋滞発生している高速道路喩えられる。渋滞発生している箇所銀河渦状腕相当する渋滞中にいる自動車はそこにとどまっているのではなく低速ながらも走っており、いずれ渋滞部分抜け出す。これと同様に渦状腕構成している星は常に同じではなく入れ替わっているが、腕自体は星の密度が高い部分として同じ位置存在し続ける。

※この「渦巻構造の起源」の解説は、「渦巻銀河」の解説の一部です。
「渦巻構造の起源」を含む「渦巻銀河」の記事については、「渦巻銀河」の概要を参照ください。

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