渤海人と長人とは? わかりやすく解説

渤海人と長人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 08:55 UTC 版)

長人」の記事における「渤海人と長人」の解説

田中俊明李成市古畑徹によると、八世紀唐朝記録には、新羅人新羅東北境の住民である渤海人のことを、黒毛で身を覆い、人を食らう長人、ととらえていたことをうかがわせる記述があり、この異人視は、渤海新羅両国没交渉からくる恐怖感であり、それだけ異域であったことの証左であり、新羅辺境であり、渤海辺境地帯でもある地域住民に対してこれだけ異域観がみられることは、渤海新羅両国乖離した意識は明確であり、渤海新羅同族意識うかがいうもないと、指摘している。長人記事とは、『新唐書』二二〇・東夷伝新羅『太平広記』四八一・新羅条の以下の記事である。 新羅弁韓苗裔也。居漢樂浪地、橫千里、縱三千里、東拒長人東南日本西百濟、南瀕海北高麗。(中略長人者、人類長三丈、鋸牙鉤爪黑毛覆身、不火食、噬禽獸、或搏人以食、得婦人、以治衣服。其國連山數十里、有峽、固以闔、號關門新羅常屯弩士數千守之。〈新羅中略)東は長人を拒つ。(中略長人なる者は、人の類にして長三丈、鋸牙鉤爪黒毛もて身を覆う。火食せず、禽獣を噬う。或いは人を搏え以て食らう婦人得て以て衣服治めしむ。其の国、連山数十里、峡あり。固むるにを以てし、関門と号す。新羅、常に弩士数千屯し之を守る。〉 — 『新唐書』二二〇・東夷伝新羅 中国語版ウィキソースに本記事関連した原文あります新唐書/卷220#新羅 新羅國,東南日本鄰,東與長人國接。長人身三丈,鋸牙鉤爪,不火食,逐禽獸而食之,時亦食人。裸其軀,黑毛覆之。其境限以連山數千里,中有山峽,固以鐵門,謂之關。常使弓弩數千守之,由是不過。〈新羅国(中略)東(北)は長人国と接す長人の身は三丈、鋸牙鉤爪火食せず。禽獣を逐いて之を食らう時に亦た人を食らう其の軀を裸にし、黒毛もて之を覆う。其(新羅)の境限は連山数千(十)を以てす。中ごろ山峡有り固むるに鉄門を以てし、之を関(闔)と謂う。常に弓弩数千をして之を守らしむ、是に由りて過ぎず。〉 — 『太平広記』四八一・新羅条 中国語版ウィキソースに本記事関連した原文あります太平廣記/卷第481#新羅紀聞』などでも新羅国は東に長人国と隣接しているとされ、長人特徴同様に記されている。

※この「渤海人と長人」の解説は、「長人」の解説の一部です。
「渤海人と長人」を含む「長人」の記事については、「長人」の概要を参照ください。

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