減衰付動吸振器とは? わかりやすく解説

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減衰付動吸振器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 14:11 UTC 版)

動吸振器」の記事における「減衰付動吸振器」の解説

減衰の無いモデル動吸振器では、加振力の振動数動吸振器単体固有角振動数一致または狭い範囲近くない効果発揮できない減衰のある動吸振器では、比較的広い範囲に加振力の振動数変動する場合でも、主系振動吸収することが可能となる。1909年フラームにより考案され動吸振器減衰が無い単純なものであったその後研究進み1928年、J・オーモンドロイド(J. Ormondroyd)とデン・ハートッグ(en:Jacob Pieter Den Hartog)により減衰付き動吸振器基礎理論与えられた。 ばねkm支えられ質量mmからなる主系制振対象)に、ばねka減衰器ca質量maからなる従系(動吸振器)が取り付けられモデル考える。減衰器がないモデル同様に、各質点変位をx、時刻をtとおくと、この運動方程式は以下のようになるm m x ¨ m + k m x m + c a ( x ˙ m − x ˙ a ) + k a ( x mx a ) = f 0 e i Ω t {\displaystyle m_{m}{\ddot {x}}_{m}+k_{m}x_{m}+c_{a}({\dot {x}}_{m}-{\dot {x}}_{a})+k_{a}(x_{m}-x_{a})=f_{0}e^{i\Omega t}} m a x ¨ a + c a ( x ˙ a − x ˙ m ) + k a ( x ax m ) = 0 {\displaystyle m_{a}{\ddot {x}}_{a}+c_{a}({\dot {x}}_{a}-{\dot {x}}_{m})+k_{a}(x_{a}-x_{m})=0} この運動方程式より、主系変位倍率次のように求まる。 | X m x s t | = ( α 2 − β 2 ) 2 + ( 2 ζ a α β ) 2 [ ( α 2 − β 2 ) ( 1 − β 2 ) − μ α 2 β 2 ] 2 + ( 2 ζ a α β ) 2 ( 1 − β 2 − μ β 2 ) 2 {\displaystyle \left|{\frac {X_{m}}{x_{st}}}\right\vert ={\sqrt {\frac {(\alpha ^{2}-\beta ^{2})^{2}+(2\zeta _{a}\alpha \beta )^{2}}{\left[(\alpha ^{2}-\beta ^{2})(1-\beta ^{2})-\mu \alpha ^{2}\beta ^{2}\right]^{2}+(2\zeta _{a}\alpha \beta )^{2}(1-\beta ^{2}-\mu \beta ^{2})^{2}}}}} ここで、 ω a = k a m a ,   ω m = k m m m ,   μ = m a m m ,   α = ω a ω m ,   β = Ω ω m ,   c c a = 2 m a k a ,   ζ a = c a c c a ,   x s t = f 0 k m {\displaystyle \omega _{a}={\sqrt {\frac {k_{a}}{m_{a}}}},\ \omega _{m}={\sqrt {\frac {k_{m}}{m_{m}}}},\ \mu ={\frac {m_{a}}{m_{m}}},\ \alpha ={\frac {\omega _{a}}{\omega _{m}}},\ \beta ={\frac {\Omega }{\omega _{m}}},\ c_{ca}=2{\sqrt {m_{a}k_{a}}},\ \zeta _{a}={\frac {c_{a}}{c_{ca}}},\ x_{st}={\frac {f_{0}}{k_{m}}}} である。 減衰比ζaを変化させていくと、ζa → 0のときは、上記の非減衰モデル一致し、ζa → ∞のときは、主系と従系は一体にふるまい質量m = ma + mmばね定数k = km1自由度系モデル一致する。すなわち、ζa → 0でも、ζa → ∞でも、共振点で振幅無限大発散することになる。よって減衰付与する場合単純に大きな減衰与えれば振動低減できるというわけではなく、大き過ぎない小さ過ぎない最適な減衰の値を与え必要がある。そのための設計手法として、下記定点理論最小分散規範などがある。

※この「減衰付動吸振器」の解説は、「動吸振器」の解説の一部です。
「減衰付動吸振器」を含む「動吸振器」の記事については、「動吸振器」の概要を参照ください。

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