海律全書とは? わかりやすく解説

海律全書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 17:51 UTC 版)

榎本武揚」の記事における「海律全書」の解説

フランス人のジャン・フェリーチェ・テオドール・オルトラン(Jean Felieché Théodore Ortolan)著の海洋法に関する本。原題は"Règles internationales et diplomatie de la mer"(「海の国際法と外交」)。榎本高松凌雲宛てた手紙で"Règles internationales"に「海律」という日本語当てたことから、『海律全書』または『万国海律全書』と呼ばれるようになった1845年初版発行され榎本留学中1864年第4版出版されている。上下2冊で構成され第1冊総論序論平時法規第2冊戦争状態を扱っている。日本では1899年明治22年)に海軍参謀本部により『海上国際条規』として和訳された。 榎本所持していた「本」は、化学の師であるハーグ大学フレデリクス教授訳し自筆筆写したもので、オランダ語で"Diplomatie der Zee"(「海の外交」)という題名付けられていた。なおオルトラン原書の完全訳ではなく榎本用に内容取捨かつ判りやすくしたものであり、後に榎本により原書対比した書き込みなされている。 箱館戦争の際に榎本から受け取った黒田清隆は、維新後本書海軍省納めたが、榎本海軍卿時代本書海軍省書庫発見し、再び自分蔵書とした。その後孫・武英が1916年大正5年)に宮内省献上、現在は宮内庁書陵部保管されている。 なお、榎本投獄中に福沢諭吉本書翻訳依頼されている。福澤本書序文4-5頁だけ翻訳して、これは貴重な本だが講義録であるから講義聞いた本人なければ判らないとして、暗に榎本助命求めていた。

※この「海律全書」の解説は、「榎本武揚」の解説の一部です。
「海律全書」を含む「榎本武揚」の記事については、「榎本武揚」の概要を参照ください。

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