海からの略奪論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 01:41 UTC 版)
「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」の記事における「海からの略奪論争」の解説
2010年11月、CPIは「Looting the Seas」(海からの略奪)を出版し、クロマグロの乱獲について報告した。ポリティコは「このプロジェクトの鍵となる情報を取得するために、記者達は情報源から与えられたパスワードを使って、おそらく法律違反の方法で、政府間の漁業規制組織体のデータベースにアクセスした。CPIの弁護士や外部の法律事務所は、CPIのスタッフが報告書のための情報取得に際して、おそらく法律に違反したと判断した。更に関連書類に引用された専門家の1人は、CPIからのプロジェクト・コンサルタント料として1万5000ドルを受け取っていた。CPIのジョン・ソロモンが連載作業をしたチームに対して多くの告発をした時、報告書を作成するために使われた調査方法が組織を巡る争点の1つになった。CPI代表のウィリアム・ブゼンバーグは、CPIの役員であり前ニューヨーク・タイムズのワシントン支局チーフのビル・コバッチに本件の調査を依頼した。コバッチはCPIの報告書には「しっかりとした根拠があり、倫理的にも公衆の利益を充たしている」と結論付けた。更に役員会は法律的な疑問に答えるために外部の法律事務所を雇った。コロンビア・ジャーナリズム・レビューは「データにアクセスするためにパスワードを使うことの合法性については、検察官はコンピューター詐欺と濫用防止法の違反だと言うかもしれないと、法律家は理論的に結論付けた。しかし実際にそうするかは議論の余地がある。とにかく告訴されれば議論が巻き起こる可能性が非常に高い」とした。デイビッド・カプランとジョン・ソロモンはCPIを辞職して、CPIもマグロ問題についてのピューリッツァー賞の参加を辞退した。ニューヨーク・タイムズのアンディ・レブキンは「テレビ製作における合衆国政府機関と環境グループの関係は客観性に対する疑問を駆り立てる。しかしパッケージは結局は強力だ」と書いた。海からの略奪の連載は2つのジャーナリズム賞(調査報道者と編集者のトム・レナー賞、アメリカのオーバーシー・プレスクラブのホイットマン・バッソウ賞)を受賞した。CPIによると2011年11月、クロマグロ貿易を行う約50カ国の代表者達は捕獲追跡システムの徹底的な見直しに合意した。
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