うき‐よ【浮(き)世/憂き世】
読み方:うきよ
1 《もとは「憂き世」の意》仏教的厭世観から、いとうべき現世。つらいことの多い世の中。無常のこの世。「—をはかなむ」
「散ればこそいとど桜はめでたけれ—になにか久しかるべき」〈伊勢・八二〉
2 死後の世に対して、この世の中。現実生活。人生。「—の荒波にもまれる」「—の義理」
3 つらいことの多い男女の仲。
「—をばかばかり水のはまべにてなみだになごりありやとぞみし」〈かげろふ・中〉
4 《漢語「浮世(ふせい)」を「うきよ」と解して》定めのない、はかない世の中。はかない世なら、浮かれて暮らそうという俗世の気持ちを含む。→浮世(ふせい)
「夢の—の、露の命の、わざくれ、なり次第よの、身はなり次第よの」〈隆達節〉
5 《近世初期から、現世を肯定し、享楽的な世界をいう》遊里。また、遊里で遊ぶこと。
6 他の語の上に付いて、当世風・今様の、または好色・風流などの意を表す。「—絵」「—姿」「—話」
[補説] 本来は、形容詞「憂(う)し」の連体形「憂き」に名詞「世」の付いた「憂き世」であったが、漢語「浮世(ふせい)」の影響を受けて、定めない人世や世の中をいうように変化し、「浮き世」と書かれるようになった。
浮世
(浮き世 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/22 02:52 UTC 版)
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関連項目
「浮き世」の例文・使い方・用例・文例
- 辛い浮き世
- 浮き世の快楽
- あなたは浮き世の悩みがないような顔をしている。
- 悲しみの杯[歓楽の美酒, 浮き世の辛酸]をなめ尽くす.
- 《文語》 この涙の谷間, 悲しいことの多い人生[浮き世].
- 浮き世を捨てる.
- 浮き世の楽しみ.
- 浮き世のもめごとはすべてせんじつめれば金が原因ともいえる.
- 一風呂浴びて浮き世の垢でも洗い落としてこようよ.
- とかく浮き世はままならぬ.
- これが浮き世の常だ.
- ままにならぬが浮き世の習い.
- 浮き世絵師という職業
- 浮き世絵師という職業の人
- 浮き世絵本という,版画の絵本
- 浮き世笠という笠
- 浮き世師という職業
- 浮き世染めという染模様
- 浮き世染めにしたもの
- 浮き世団子という食べ物
浮き世と同じ種類の言葉
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