浦和電車区事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 15:13 UTC 版)
「東日本旅客鉄道労働組合」の記事における「浦和電車区事件」の解説
2000年12月から2001年7月にかけて、JR東労組に所属し浦和電車区で勤務していた青年部所属の運転士が前の勤務地の同僚らとキャンプに参加するも、その中にJRグリーンユニオン(後のJR東日本ユニオン)の組合員がいた。 このことをJR東労組(以下組合側)が問題視したところ、困った運転士は「JRグリーンユニオン組合員をJR東労組に勧誘する目的であった」という架空のストーリーを作るも、辻褄が合わなくなり組合側に嘘が発覚した。 その後の運転士への対応は検察側と組合側で食い違っており、検察側は「JR東労組組合員から運転士に罵声を浴びせる等して東労組脱退を迫った。東労組脱退後も運転士はJR東労組合員らから退職強要を迫り、運転士は退職した」と主張。 一方、組合側は「罵声を浴びせたとする日時は、運転士とはすれ違っただけで全く会話をしていない。退職強要を迫ったとする日時は乗務交代などでいることは不可能」と主張した。 なお、JR東労組組合員が発した言葉の一部は運転士によって秘密録音されたが、この秘密録音の反訳をめぐっても検察と組合側に食い違いが見られた。 その後の2002年11月、強要罪の疑いでJR東労組大宮地本副委員長ら組合員7人が逮捕され、それを受けJR東日本は2007年7月の一審有罪判決後に6名を懲戒解雇処分(7名のうち1名は既に自己都合退職)とした。 2012年2月6日、最高裁判所は上告を棄却する決定を下し、有罪が確定した。 起訴された組合員7人は344日間の拘留から美世志会(みよしかい)を結成し懲戒解雇後、JR東労組から裁判費用の負担や拘置所への差し入れ、専従職員としての雇用といった援助を受けており、組合と共に冤罪であるとして活動を続けている。 なお、この事件については左派に属していると言われている佐藤優、週刊金曜日、二木啓孝が警察・公安当局を批判している。
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