水路設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 05:29 UTC 版)
取水地点は発電所上流側の飯地村字川平(現・恵那市飯地町)に位置した。建設当時から取水堰堤は未設置であったが、上流側の発電所建設に伴って1924年(大正13年)に木曽川を横断する木製・石垣造りの仮堰堤が建設された。堰堤の頂長は74.2メートル。取水口は右岸の岩盤を開削して設けられており幅6.07メートル、高さ5.46メートルで、柱で仕切って2つの制水門が取り付けられている。 水路はダムによらず所要落差を得るため長く造られており、総延長は9,682.73メートルに及ぶ。全体の6割以上がトンネルで、その他暗渠・開渠・水路橋の区間がある。水路にはおおむね2000分の1の勾配がつけられている。また水路中間地点に沈砂池を設ける。 水路の終端にある上部水槽は最大幅35.91メートル、延長70.55メートル、平均水深3.79メートルという大きさで、側面に溢流式の余水路が付属する。水槽から発電所へ水を落とす水圧管は発電水車用を左右に2条ずつ(内径2.133メートル・長さ181.14メートル)、励磁機水車用を中央部に2条設置している。 発電所出力が9,600キロワットとなった後の取水量は1000立方尺すなわち27.826立方メートル毎秒 (m3/s)、有効落差は46.227メートルであった。
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