水口忠 作 梶鮎太 絵『消防犬ぶん公』
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『消防犬ぶん公』は、1998年(平成10年)12月に文溪堂から上梓された。著者の水口は1929年(昭和4年)生まれで、幼いころから小樽に「ぶん公」というとても利口な犬がいたという話を聞かされていた。水口はその話を聞いてから、ぶん公が死んでから何年も経っているというのに消防の建物の前を通るたびにその姿を探していた。 大人になってからは、ぶん公がいた建物の向かいに全くの偶然でしばらく住んでいたこともあった。やがて水口は創作活動を始め、ぶん公の話を書くことになった。このとき水口は、ぶん公との間に「不思議な糸でむすばれている」縁を感じたという。 ただし、ぶん公の活躍していた時期は既に遠い過去のことであった。水口は小樽市立博物館を訪ね、剥製となったぶん公に面会した。ぶん公の剥製は非常に保存状態が良く、毛並みを撫でたり目を見たりしていると、ありし日の活躍が想像できるほどだった。小樽市消防本部や小樽市立博物館などの協力を得て、水口は1編の童話を書き上げることができた。 水口は後に、ぶん公記念碑の賛同者に名を連ねることになった。記念碑の説明文も、水口が子供たちにもわかりやすいようにと配慮して書いたものである。2007年(平成19年)に水口は「ぶん公の歌」を作詞し、この歌はぶん公の没後70年の命日に当たる2008年(平成20年)2月3日に「消防犬ぶん公・メモリアルコンサート」で初披露された。 記念碑を見て、設置場所である運河プラザに「あの銅像の犬は何?」と質問する観光客も多く、日本国外の観光客からの質問も多いことから、2013年(平成25年)には『消防犬ぶん公』を英訳した冊子が製作された。日本語版『消防犬ぶん公』 を購入した希望者にはこの英訳冊子がプレゼントされ、好評を得ている。
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