民族と身分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 21:54 UTC 版)
現在のミャンマーの民族構成は、パガン時代の民族構成を原型としている。 主要構成民族はビルマ族を含めた14の民族であり、パラウン族、モン族、シャン族、ワ族、クメール人などが王国内に居住していた。他に先住民族であるピュー族、インドと中国からの移住者も含まれる。 身分は王族、廷臣、一般庶民、仏僧のほか、奴隷で構成されていた。奴隷は個人に使役される奴婢と寺院に寄進された三宝奴隷に大別される。三宝奴隷は功徳を積むという目的上、元々は下層階級と考えられておらず、識字率も10%前後と高かった。彼らが従事する作業は農作業、僧の世話、職人、芸人の4つに分類され、檀家は家族、時には自分自身を奉げて来世の幸福を祈った。彼ら奴隷は三宝奴隷、奴婢奴隷とともに「チュン」と呼ばれ、その子孫は奴隷身分に拘束され、世襲奴隷(タバウ)という身分が新たに形成された。タバウは差別を受けて居住地、就業、婚姻に大きな制限が課され、今世紀のビルマ独立に至ってようやく偏見からの解放が始まった。
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