民主的自治を目指した運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 14:27 UTC 版)
「ロジャヴァ」の記事における「民主的自治を目指した運動」の解説
ロジャヴァの政治モデルは、民主的な選挙によって組織された委員会による地域管理、すなわちカントンごとの管理に主眼を置いている。この民主的社会の構築を目指した運動はTEV-DEM(英語版)とよばれ、これは端的に言えばロジャヴァにより主導される、民主的自治を行うクルド人地区の政治的連帯である。 この運動はすぐに包括性を目指すようになり、クルド人、アラブ人、アッシリア人、そしてムスリムやキリスト教徒、ヤズィーディーのグループからなるトルクメン人など幅広い民族的集団を巻き込んだ。運動は隣近所に、村に郷に、小さい街から大都市にまであらゆる場所にさまざまなグループ、委員会、共同体を形作ることを目標とした。これらのグループの目的は、彼らが生活の中で直面する問題を毎週話し合うことである。そしてグループの代表は村や街に設けられた「人々の家」に集まり話し合いを行う。 ヘリンゲイ・ソリダリティ・グループ(Haringey Solidarity Group)のザヘル・バヘル(Zaher Baher)は、TEV-DEMがロジャヴァ地域でもっとも成功した社会構造として成長することができた理由について考察している。彼はその理由に、物事を変えるだけの決意と力を持っていたこと、信念を持った人々がこの運動を成功させるためあらゆるレベルの活動に自発的に従事したこと、そして3つの部隊から成る防衛軍を組織したことの3点を挙げている。TEV-DEMの組織した軍隊とはすなわちクルド人民防衛隊とクルド女性防衛部隊とアサイシュ(Asaish、街や検問所に控え、脅威から住人を守る男女混成部隊)である。加えて女性のみから成る特別部隊がレイプとドメスティック・バイオレンスの問題を扱う。
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