歴史的建造物におけるアクセシビリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 20:42 UTC 版)
「アクセシビリティ」の記事における「歴史的建造物におけるアクセシビリティ」の解説
文化財や世界遺産などは公共性が高く、観光資源としても広く門戸が開かれているべきであるが、実際には保護の観点から木造建築の廊下や畳部屋では車椅子での進入が制限され、バリアフリーが実現できない場合も多い。国宝で世界遺産でもある姫路城では天守台へ至る道程は険しく、天守閣に登るためにリフトを設置することは文化財としては不可能である。紀伊山地の霊場と参詣道の熊野古道のような山道をバリアフリー化することも現実的ではない。 特に世界遺産に関しては、改修などを制限する真正性(英語版)の取り決めがあり、ヨーロッパの世界遺産において、国際連合教育科学文化機関がアクセシビリティに関するあり方の協議を始めている。また、イギリス・カンタベリー大主教のジャスティン・ウェルビーは「信徒が礼拝に訪れる教会を含めた歴史的建造物において、その文化遺産としての保護よりもアクセシビリティの整備を優先すべき」とし、「障害者を含む全て人々の心が満たされることで保護の意識も高まる」と述べている。
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