正のフィードバック
英訳・(英)同義/類義語:Positive feed-back, Positive feedback
フィードバック制御が促進的に働く場合。
化学反応や酵素反応生体経路など: | 接合因子シグナル伝達系 暗反応 架橋結合 正のフィードバック 残基 炭酸同化 物質の3態 |
正のフィードバック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:19 UTC 版)
「イアペトゥス (衛星)」の記事における「正のフィードバック」の解説
暗い物質の由来に関する仮説としては、イアペトゥスの表面から昇華した水氷が堆積したというものがあり、太陽光にさらされることでさらに暗くなった可能性がある。イアペトゥスの自転周期は公転周期と同期した79日とゆっくりであるため、表面の色やアルベドの違いが発達する前であっても、イアペトゥスの昼側は土星の衛星の中でも最も温度が高く、夜側は最も低かった可能性がある。赤道付近では、暗い物質による太陽光の吸収によってカッシーニ地域では日中の温度が 129 K に達し、明るい領域では 113 K にとどまる。この温度の違いにより、カッシーニ地域では氷が昇華しやすくなり、明るい領域、特により低温な両極に堆積する。この過程が地質学的な時間継続することで、カッシーニ地域はさらに暗くなり、残りの明るい領域は明るくなるという変化をする。そのため両地域のアルベドの差がさらに大きくなるような正のフィードバックによる熱暴走過程が発生することになる。この過程は、カッシーニ地域から氷が失われるまで続く。 現在の温度差でこの過程が10億年継続した場合、イアペトゥスの暗い領域は厚さ20メートルもの氷を昇華によって失うが、明るい領域は10センチメートルしか失わないと推定される。このモデルは、明るい領域と暗い領域の分布、灰色の領域が存在しないこと、そしてカッシーニ地域を覆う暗い物質の層の薄さを説明することができる。また、イアペトゥスの弱い表面重力は表面での氷の再分配過程に有利に働く。つまり、この温度では水分子は一方の半球から反対側の半球までほんの数回のホップで移動することができる。
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