機械式燃料計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 16:20 UTC 版)
機械式燃料計は、燃料タンク内に備えられたフロートの上下量を機械的に直接メーターに表示する方式である。小型化が容易な形式であり、現在でも燃料キャップと一体化した形式のものが一部のオートバイや可搬式の内燃機械に用いられ、タンクに内蔵されたタイプの物が固定式内燃機械や灯油タンクなどに用いられ続けているが、フロートの上下量がそのままメーター表記に反映されるため、機器の傾きや上下振動などでフロートが激しく動いた場合、メーター表記が急激に変動しやすい欠点があった。 そのため、オートバイなどでは運動性能の向上により車体のバンク角度が大きくなってくると、従来の機械式燃料計では走行中の燃料表記を正確に把握し続ける事が困難になったため、トリップメーターの普及と共に燃費計算による航続距離の逆算法が主流となってくると、機械式の燃料計は廃れていってしまった。自動車においては、燃料タンクの搭載位置が黎明期の車種のようにエンジン直上に配置され、キャブレターに自然流下する形式が少なくなると、機械式の燃料計はフロートとメーター間を機械的に結合する手法が採りにくくなり、電気式のフロートの登場と共に一挙に廃れてしまった。
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