楽曲と意義とは? わかりやすく解説

楽曲と意義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 07:44 UTC 版)

ロドヴィコ・ヴィアダーナ」の記事における「楽曲と意義」の解説

ヴィアダーナは、初期バロック音楽通奏低音技法発展や、数字付きバスとして知られるその記譜法において、重要人物である。この手法はヴィアダーナ発明ではなかったが、幅広い売れ行き誇った曲集《通奏低音つきの100教会コンチェルトCento concerti con il basso continuo 》(1602年ヴェネツィアにて出版)において、最初に出版譜に数字付きバス用いたのがヴィアダーナであった。アゴスティーノ・アガッツァーリは1607年に、論文の中でこの新し記譜法解釈仕方について述べているが、少なくとも進歩的なイタリア音楽中心的都市では、その頃までには演奏家たちがこの新しい手法明らかに学び取っていた。 ヴィアダーナはほとんど宗教曲だけを作曲したミサ曲詩篇唱マニフィカトモテットエレミア哀歌などである。だが、2巻カンツォネッタと、8声の器楽曲集《合奏曲集Sinfonia musicali 》も遺されている。初期作品明らかにルネサンス音楽様式によっており、厳格なアカペラ様式と、声部間のバランスのとれた練れたポリフォニー特徴的である。だが、1602年以降は、頻繁なコンチェルタート楽句や、通奏低音常用によって、いよいよ初期バロック音楽様式作曲されている。とりわけ後期作においてはモノディ様式利用され例え作品27の《詩篇集》ではヴェネツィア楽派進歩的な複合唱様式採用されている。そのうえ、後期作品のいくつかには、後世協奏曲様式先取りする要素もある。楽器編成指定されていない(まだそうした習慣広く行われていなかった)ものの、声楽グループ器楽グループの間で出たり引っ込んだりのやりとりが行われている。 ヴィアダーナ多少世俗音楽作曲したが、厳格な聖職者一員期待される程度の量しか遺していない。そこに含まれるのは、2巻カンツォネッタ集(3声のためのカンツォネッタ集と、4声のためのカンツォネッタ集)や、器楽のためのシンフォニア集である(その実体はむしろカンツォーナ集である。1590年1610年においては命名法緩くシンフォニアは、幻想曲カンツォーナリチェルカーレなどに置き換えることができた)。シンフォニアにおいて個々楽曲は、別々のイタリアの都市名がつけられており、あたかも初期標題音楽の観を呈している。 ヴィアダーナ作品の影響力はイタリアだけでなく、ドイツにおいても、プレトリウスヨハン・シャインハインリヒ・シュッツらの作曲家及んだドイツコンチェルタート様式もたらされたのは、ほとんどヴィアダーナ通じてであり、17世紀初頭ドイツその様式は、熱心に展開されることとなったのである

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