植物のPCD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 04:00 UTC 版)
維管束植物ではPCDは発達と形態維持において重要な役割を担っている。木部(導管)は細胞壁の肥厚とPCDによって形成される。 植物のPCDは動物と共通した点(たとえばDNAの断片化)もあるが、導管形成では液胞の崩壊が核の分解の引金となるという点は特殊である。一方ヒマワリの細胞質雄性不稔ミトコンドリアで、動物と同様に重要な役割を担うことが示唆されている。 また植物ではウイルスなどの病原体を封じ込める過程として「過敏感細胞死」がよく知られている。これも液胞の崩壊によって惹き起こされるが、最近、反応の中心となる液胞のプロテアーゼ(動物のカスパーゼ類似の活性をもつが機能は異なると考えられる)が同定された。 花粉のPCDと自家不和合性 自家不和合性は自分自身の花粉で受精できない現象である。ヒナゲシの自家不和合性で雌蕊のタンパク質が自己の花粉に花粉管生長の阻害とPCDを起こさせることが示された。
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