桂藤兵衛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/18 12:55 UTC 版)
桂 藤兵衛(かつら とうべえ)は、落語の名跡。もとは上方落語の名跡だった。当代は東京の落語家で3代目を名乗る。
月亭春松編の『落語系圖』は、元川傳吉の桂藤兵衛を2代目としている[1][2]。しかし、『古今東西落語家事典』は、元川傳吉の桂藤兵衛について「墓石・新聞記事・その他の資料はすべて『三代目』となっており、今はこれにしたがう」として、3代目に扱っている[2]。この項では、便宜上、元川傳吉の桂藤兵衛を上方3代目とし、当代を東京3代目とする。
- 初代桂藤兵衛 - 初代桂文枝[3]。
- 2代目桂藤兵衛 - 『古今東西落語家事典』は「初代桂梅枝が藤兵衛を名乗ったという記録があるが、詳細は不明である」とする[3]。
- 上方3代目桂藤兵衛 - 本項にて詳述。
- 江戸3代目桂藤兵衛 - 当代、本項にて詳述。
上方3代目
3代目
|
|
![]() |
|
本名 | 元川 傳吉 |
---|---|
生年月日 | 1849年 |
没年月日 | 1902年5月31日 |
出身地 | ![]() |
死没地 | ![]() |
師匠 | 初代桂文枝 二世曽呂利新左衛門 |
弟子 | 4代目桂文吾 3代目笑福亭圓笑 桂藤誠 桂藤龍 |
名跡 | 1.桂文馬 (1865年 - ?) 2.桂文車 (不詳) 3.桂文字助 (? - 1885年) 4.3代目桂藤兵衛 (1885年 - 1902年) |
活動期間 | 1865年 - 1902年 |
活動内容 | 音曲 |
所属 | 桂派 京桂派 藤明派 |
主な作品 | |
木遣崩し 鎌倉節 オッペケペー節 郭巨の釜堀(テケレッツのパー) |
|
3代目 桂 藤兵衛(かつら とうべえ、1849年(嘉永2年) - 1902年(明治35年)5月31日[4][注釈 1])は、明治期の上方落語の落語家(上方噺家)。本名∶元川 傳吉[4]。
経歴
大坂安治川通三丁目の米屋の子として生まれる[4]。幼名は龜吉[4]。
17、8歳の頃、初代桂文枝の男衆に入り、文馬を名乗り九郎右衛門町の大富という席で前座に出る[4]。数年後文車と改名[要出典]。
その後東京へ赴いた時期があり、大阪に戻ってから初代桂文之助門下となり文字助を名乗る[4]。1885年3月、3代目桂藤兵衛と改名する[4]。以降、京都・新京極の幾代亭に長く出演して、「桂藤兵衛藤原忠勝入道
1898年夏、同じ新京極の笑福亭に移籍[4]。1900年正月、大阪に出て、西國坊明學と組んで「藤兵衛」の「藤」と「明學」の「明」に因んで「藤明派」を立ち上げ、桂派・三友派と張り合うが、翌年秋ごろ、心臓の病で体調を崩して京都へ戻り、1902年に六角富小路下ルの自宅で病没[4]。享年54(一説に51)[4]。
活動
「顋無齋」の名乗りの通り、顎が短かかった[4]。加えて、眉太、色黒で、『古今東西落語家事典』は「木魚に目鼻をつけたような顔」と評している[4]。
木遣崩し、鎌倉節、オッペケペー節、郭巨の釜堀(テケレッツのパー)などをはやらせ、『三十石』の舟唄を得意としたという[4]。
弟子
江戸3代目
3代目
|
|
![]() 中陰光琳蔦(画像は中陰蔦)は、林家彦六一門の定紋である。 |
|
本名 |
|
---|---|
生年月日 | 1952年1月13日(73歳) |
出身地 | ![]() |
師匠 | 林家彦六 2代目橘家文蔵 |
名跡 | 1. 林家上蔵 (1969年 - 1984年) 2. 3代目桂藤兵衛 (1984年 - ) |
出囃子 | 青すだれ |
活動期間 | 1969年 - |
所属 | 落語協会 |
受賞歴 | |
国立演芸場 花形若手演芸会新人賞 金賞(1981年・1986年) | |
3代目 桂 藤兵衛(かつら とうべえ、1952年1月13日[5] - )は、東京都文京区出身の落語家。本名∶上 弘明[5]。落語協会所属。出囃子は『青すだれ』。
経歴
1969年6月に8代目林家正蔵(のち林家彦六)に入門、前座名は「林家上蔵」[5]。この「上蔵」の名前はかつて4代目林屋正蔵が名乗っていたことがある[6]。
1974年9月に二ツ目昇進[5]。1981年12月に国立演芸場花形若手演芸会新人賞金賞を『そば清』で受賞[要出典]。1982年1月、師匠の彦六が死去[7]。弟弟子林家正雀とともに兄弟子2代目橘家文蔵一門に移籍した[5]。1983年4月に正雀が先に真打に昇進した[5]。
1984年9月に林家種平、古今亭八朝とともに[要出典]真打に昇進し、3代目桂藤兵衛を襲名した[5]。1986年3月、国立演芸場 花形若手演芸会新人賞金賞を『竹の水仙』で受賞[要出典]。
人物
柳家さん遊、4代目入船亭扇蔵とともに定期的な落語会を開いている[要出典]。
受賞歴
演目
※二重カギ括弧は省略。
脚注
注釈
出典
- ^ 落語系圖 1929, p. 73.
- ^ a b 古今東西落語家事典 1989, pp. 276–277, 上方篇 三、桂派と三友派(三代目桂等兵衛の項).
- ^ a b 古今東西落語家事典, p. 398, 索引小事典―上方.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 古今東西落語家事典 1989, pp. 276–277, 上方篇 三、桂派と三友派(三代目桂藤兵衛の項).
- ^ a b c d e f g 古今東西落語家事典 1989, p. 346, 現役落語家名鑑―東京.
- ^ 古今東西落語家事典 1989, p. 76, 江戸・東京篇 五、明治新政の落語界(四代目林家正蔵の項).
- ^ 古今東西落語家事典 1989, pp. 234–235, 江戸・東京篇 十、昭和戦後の落語家たち(八代目林家正蔵の項).
参考文献
- 月亭春松 編『落語系圖』植松秀一郎(自費出版・春松の本名)、929年。NDLJP:1194413。
- 諸芸懇話会、大阪芸能懇話会 編『古今東西落語家事典』平凡社、1989年4月7日。ISBN 4-582-12612-X。
外部リンク
固有名詞の分類
- 桂藤兵衛のページへのリンク