東條機とすれ違う
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:05 UTC 版)
「ドーリットル空襲」の記事における「東條機とすれ違う」の解説
東條英機総理大臣は、この日の午前中に宇都宮市内を視察した後に次の目的地である水戸に大臣専用機(一〇〇式輸送機ないし三菱MC-20旅客機、首相専用機か陸相専用機かは不明)で向かった。正午、専用機は水戸上空でドーリットル機と約20キロメートルの距離ですれ違った。東條は同乗した秘書官に「あれはアメリカ(の飛行機)だぞ」と叫んだ。秘書官によれば双方の顔が見える距離まで接近していたという。アメリカ側も専用機を銃撃せずそのまま西へ向かった。専用機が飛行場に着陸してすぐ、東條は東京が空襲されたことを初めて知った。東條首相は「すぐ飛行機で(東京に)帰る」と言い出したが、周囲が「東京の警戒を混乱させる」という理由で、水戸発午後3時の列車で帰京させた。この列車は午後5時45分上野駅に着いた。東條は途中、天機奉伺の記帳のため皇居に寄り、首相官邸に各閣僚からの情報をまとめた後、午後8時に皇居に参内し、天皇に空襲に関する報告をした。 なお、海軍の山本長官は軽い腹痛のため勤務を休んでいた。軍令部第一部長福留繁中将は、長谷川清台湾総督の招待を受けて帝国ホテルで昼食中であった。
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