最終章・神編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 17:01 UTC 版)
鵺(ぬえ) 「ここのつ」に登場する『神様』の正体。黒く特徴的な衣を纏った男。見た者を黙らせ恐れさせるほどの威圧的な存在感を放っている。今よりも遥か昔、類い稀なる才能を駆使して殺戮を繰り返し、世を混乱に陥れた最凶の偽り人で、『厄災の偽り人』と呼ばれる。この世の因果律を全て理解している全知全能の人物で、たった一つのウソで国を滅ぼしたこともあるという。心身の疲労に限界を感じ山の中で朽ちようとしていた時、独りの少女・まなに出会い、町中に虐げられていた彼女を救い、ここのつの宝物を与える。その後数年、まなと幸せに暮らしていたが、飢餓に苦しむ人間たちにまなを殺され、彼女を甦らせると同時に人間たちに報復することを決意する。まなの体の部品を入手するためにここのつの宝をばら撒き、宝を集めた者が訪れると採集しまなを再生させるという実験を数千年に及び続けている。神の間に訪れた空たちと謁見し、人間に対する激しい憎悪を露にする。彼の発する「この世には二種類の人間がいる。騙す奴と騙される奴だ」という台詞は、読み切り版の空の台詞と同じである。 まな 「ここのつ」に登場する若者。閨と同じ、長く綺麗な桜色の髪をもつ少女で、烏頭目や蝸牛のように特殊な血種の人間。敬語を使い、どこかぽちに似た喋り方や言い回しをする。思考力は著しく低いが、人を疑うことを知らず、「百人・千人に騙されたらどうするか」と問われても「千一人信じる」と答えるほど、正直で清らかな心の持ち主。しかし、その純粋さが災いして町中から利用され虐げられ、挙句には家や畑まで取り上げられたため、野宿生活をしており病にも罹っていた。いつも町の人々に無実の罪を擦り付けられており、体中には役人から受けた折檻の痕跡が痛々しく残っている。いつものように役人に突き出されていたところを、突如現れた鵺に助け出される。その後、弱っていた体も鵺に治療され、彼と数年幸せに暮らしていたが、その円満な暮らしが飢餓に苦しむ人間たちの嫉みを生み、ある日彼らに騙されて城を出た所を体中を引き裂かれ、粉々に砕かれて殺される。鵺が思う以上に人を信じ、世界中が助け合える日が来ることを望んでいた。
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