映画用フイルム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 00:47 UTC 版)
コニカは銀塩フィルムの最大手として、映画用フィルムの製造も手がけた。 かつてカラー映画用フィルムはテクニカラー(TECHNICOLOR)・システムという方式が世界の主流であった(現在も著名)。これはプリズム分解式のカメラで3原色ごとに3本のモノクロフィルムを使って撮影し、プリントの段階でカラー化するという、後のテレビカメラに通じる方式だが、フィルムのコストとプリント工程が増加するという欠点もあった。 これに対し、1942年に小西六はフィルムの記録面を3層にし、1本のフィルムを3工程で現像することによりカラー化する「コニカラー・システム」を開発した。当時にあっては画期的なシステムだったが、時局柄世界に広まることはなかった。しかし日本映画界には歓迎され、映画界と2つの車輪となってシステムの完成に尽力した。 しかし1951年に富士写真フイルムが1本のフィルム・1工程現像の映画用カラーリバーサルフィルムを発売したことで、コニカラー・システムの優位性は覆されてしまい、以降コダックと富士フイルムの世界を二分する商戦の中で埋没していくことになる。 家庭用を主体とする8ミリフィルムでは、富士フイルムとの対立から当初コダックの「スーパー8」陣営についた。「世界で通用するコニカのスーパー8」をキャッチコピーに拡販を狙ったが、スーパー8に因縁のある富士フイルムの「シングル8」の徹底した世界展開により優位性は得られなかった。
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