昇華型熱転写プリンターの印刷速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 02:51 UTC 版)
「染料昇華印刷」の記事における「昇華型熱転写プリンターの印刷速度」の解説
昇華型熱転写プリンターは熱を利用して染料を印刷媒体に転写するため、印刷速度はサーマルヘッドの「画素」が温度を変化させる速さに制限される。強い電流を流せば画素の温度を急上昇させることができるため、色を濃くすることに関しては簡単である。一方で画素を冷却するのは難しく、暗い色から明るい色に変化させるために、通常はプリントヘッドにファンやヒートシンクを取り付ける必要がある。複数のヘッドを搭載すれば、1つのヘッドを冷却している間に別のヘッドを印刷に使えるため、このプロセスを高速化することも可能である。印刷時間は昇華型プリンターによって異なるが、一般的な安価な家庭用の昇華型プリンターでは、KG判(6インチx4インチ)の写真を45秒~90秒程度で印刷できる。業務用プリンタなら、はるかに高速に印刷できる。例えば、シンフォニアが2010年に発売した高速昇華型デジタルフォトプリンタColor Stream S2は、KG判の写真をわずか6.8秒で印刷でき、三菱昇華型カラーフォトプリンタCP-D707DWは、同じKGサイズで6秒を切る高速印刷が可能である。いずれの場合も、完成したプリントはインクジェットとは違い、プリンターから出て来た時点で完全に乾いている。
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