日輪寺古墳とは? わかりやすく解説

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日輪寺古墳

名称: 日輪寺古墳
ふりがな にちりんじこふん
種別 史跡
種別2:
都道府県 福岡県
市区町村 久留米市京町六丁目
管理団体 久留米市(大11・11・7)
指定年月日 1922.03.08(大正11.03.08)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 前方圓型南面セルモノト認メラル後圓部ニ當レル石槨内ノ障壁ニハ彫刻ヲ加ヘ彩色ヲ施セルモノアリ
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日輪寺古墳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/05 15:26 UTC 版)

日輪寺古墳
日輪寺古墳(2014年3月)
所在地 福岡県久留米市京町
位置 北緯33度19分15.3秒 東経130度29分54.0秒 / 北緯33.320917度 東経130.498333度 / 33.320917; 130.498333座標: 北緯33度19分15.3秒 東経130度29分54.0秒 / 北緯33.320917度 東経130.498333度 / 33.320917; 130.498333
形状

前方後円墳[1][2]

規模=全長約50m[1][2]
出土品 銅鏡、装身具、鉄刀鉄鏃土師器須恵器石枕[3][2]
築造時期 5世紀後半~6世紀初頭[2]または5世紀末[1]
史跡 1922年(大正11年)3月8日国指定[2][4]
特記事項 装飾古墳
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日輪寺古墳(にちりんじこふん[1][2])は、福岡県久留米市京町の日輪寺境内にある前方後円墳である。国の史跡。玄室に線刻のある石障を有する、装飾古墳で知られている[4][2]

位置

筑後川左岸の沖積層[3]、標高12mの独立丘陵上に位置する[1]

構造

墳丘

元々全長50mほどの前方後円墳である[2]が、削平により現状では直径約20mの円墳に見える。

石室

後円部に西方を向く横穴式石室[3]は、発見された1912年明治45年)3月の段階[3]でほとんど破壊されていて、現在まで残っているのは玄室の一部のみである[2]。玄室は正方形に近く、長さ3.5m、幅2.3m、高さ1.7mを測る[5]。玄室の石材は安山岩で、平たい石材を平積みしている[2]。玄室には、阿蘇山溶結凝灰岩製で高さ約50cmの石障があり[2]、同心円文や直弧文、鍵手文による線刻が施されている[1]。線刻には赤色顔料が一部残っており、6世紀初頭の文様とされる[6]

1912年の発見後、1914年大正3年)9月に京都帝国大学(現・京都大学)の梅原末治が調査を行った後、1916年(大正5年)3月に古墳の上にが建てられた際に玄室も改変された[3]。戦後、玄室に覆屋が設けられ、その横に説明版が設置された。

出土遺物

1912年の発見の際に、玄室から砂岩製の石枕1点や勾玉2点、管玉8点、耳環2点、鉄刀鉄鏃土師器須恵器の破片が出土したほか、1916年に玄室から漢式鏡が出土し、さらに墳丘から円筒埴輪の破片が出土した[3]

漢式鏡は四獣鏡で、文様が不鮮明である[3]ことから、仿製鏡とされている[2]

これらの出土遺物は、石枕を東京国立博物館が所蔵しているほかは、日輪寺が所蔵している[1][3]

交通アクセス

なお石室内の撮影は禁止されている。

参考文献

  1. ^ a b c d e f g 熊本県立装飾古墳館福岡県の装飾古墳』全国の装飾古墳3 1997年 P.23
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 113日輪寺古墳」 久留米市市民文化部文化財保護課『郷土の文化財(第7版)』 2013年 P.121
  3. ^ a b c d e f g h 梅原末治「第四節 筑後國久留米市日輪寺古墳」 濱田耕作・梅原末治『肥後に於ける装飾ある古墳及横穴』京都帝國大學文科大學考古學研究報告第一冊 1917年(1976年再版、臨川書店) P.29-35、図版6・15・16
  4. ^ a b 日輪寺古墳 - 文化遺産オンライン文化庁
  5. ^ 大塚初重小林三郎・熊野正也編『日本古墳大辞典』東京堂出版、1989年9月、444頁
  6. ^ 石山勲「福岡県の装飾古墳 先人は新しい文物や情報に接した時、どのように対応したのだろうか」 『福岡県の装飾古墳』 P.103

関連項目



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