日米共同核保有論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 15:29 UTC 版)
詳細は「ニュークリア・シェアリング」を参照 田母神俊雄は核兵器シェアリング(Nuclear Sharing)の導入を提言している。アメリカがNATO加盟国(ドイツ、オランダ、イタリア、ベルギー)に提供する核武装オプションである。平時はアメリカ軍が核兵器を保持・管理しつつ相手国と核兵器の使用と管理の訓練を行なう。戦時になったとき、アメリカ軍が相手国に核兵器を提供し、相手国は核武装する。 利点 開戦後に核兵器が提供されるという点で開戦前まではNPT(核拡散防止条約)に抵触しない。 NPT改革のような多国間交渉が必要なく、究極的にはアメリカの同意を取り付ければよい。 問題点 非核三原則を放棄する必要がある(非核三原則を放棄しても、法的罰則はない)。非核三原則は核兵器の使用を禁じていない為、日本の領土を経由せずに使用する場合は問題ない。 NATOの核シェアリングはあくまで戦術核兵器の運用であり、その目的は、戦時には不足こそすれ余ることなどない戦術核兵器投射手段の確保にある。日本が考える核抑止力の構築とは目的が違うし、アメリカが戦略核兵器の供与を意図したことはない。そのNATOの核シェアリングにおいても、核の使用はNATOの総意とされるもので、最終的な決断は核兵器国にある。
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