日本熊森協会の反論
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前項の問題点の一部は、国内百数十の自然保護団体が加盟する「野生生物保護法制定をめざす全国ネットワーク」(日本熊森協会も加盟している)によるで指摘された。協会は『ドングリをまくことの是非』を、日本の奥山・野生動物の現状を知らない「研究者と呼ばれる人」(原文ママ)や一部自然保護団体によるもの、と推定し、 スギ・ヒノキ林や里山の雑木林は「遺伝子攪乱され終わった」(原文ママ)林であり、地球温暖化の影響も受けているので、「自然」ではないし、これ以上の遺伝子撹乱は起こりえない(ただし、2010年11月24日に協会がヘリコプターでドングリ1トンを空輸した先は奥山保全トラストが手つかずで自然のまま永久保全する「原生林」として購入した富山県上市町の山林である。)。 運び込んだドングリが発芽したのを見たことがない。 餌付けは動物を人間の元に呼び寄せるために行うものであり、人里に来ないようにするために行うドングリ運びは餌付けではない ごくわずかな問題があることを100%否定はできないが、緊急避難的措置として行っている。 と反論した(2004年11月)。さらに、2010年10月には「協会は現地を歩いて検証し、膨大なデータを持っている。ほとんど問題がないことは証明済みである。」「批判は生態系に対する無知と無責任によるもの。」「対案も示さず、実際に行動もしないで批判するのは恥ずべき行為であり、批判をする前に根本原因の解決に励むべきである。」「熊森協会だけの力では焼け石に水である、という批判は納得できる。これからは、国を挙げての大運動になることを目指す。」と結論した。 これらの結論に対しても次のような疑問が投げかけられている。 運び込まれたドングリが発芽しないとは言い切れない(ただし、2001年のドングリ運びで置いたドングリが、2002年初めに発芽しているのを協会員が確認している。 専門家が実際に行動を起こさないのは、熊だけでなくその地域に住む様々な動物や植生に影響を与える可能性があり、まだまだ議論し対策を吟味すべきと判断している為である。決して、批判だけを行っているわけではない。 熊に傾倒しすぎており、他の動物の事を考えていないのではないかという声も存在する。 協会が主張する膨大なデータ及びそれを取りまとめた成果物等が公に発表されていないので、証明済みとは未だ断言できないのではないか。 安易に大幅な介入を行うことで、逆に生態系が破壊されてしまう事例も存在する。熊森協会のどんぐりプレゼントは生態学的にその危険性が非常に高い。
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