日本式WECPNL
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 20:14 UTC 版)
「加重等価平均感覚騒音レベル」の記事における「日本式WECPNL」の解説
W E C P N L = L A + 10 log 10 N − 27 {\displaystyle WECPNL=L_{A}+10\log _{10}N-27} ここで、 L A = 10 log 10 ( ∑ 10 L i 10 ) {\displaystyle L_{A}=10\log _{10}(\sum 10^{\frac {L_{i}}{10}})} n:1日での航空機騒音の発生回数(回/日) Li:1日において暗騒音より 10dB 以上大きい航空機の騒音のピークレベルで、第i回目に発生したレベル N = N 2 + 3 N 3 + 10 ( N 1 + N 4 ) {\displaystyle N=N_{2}+3N_{3}+10(N_{1}+N_{4})} N1:0時〜7時までに離着陸する機数 N2:7時〜19時までに離着陸する機数 N3:19時〜22時までに離着陸する機数 N4:22時〜24時までに離着陸する機数 単位はdBを使用するが、あるいは「WECPNL○」、「○WECPNL」、あるいは更に簡略に「○W」「W値○」などと表記されることがある。 簡易化のポイントは下記の4点である。 ジェット機から発生する騒音は、その騒音の時間変化パターンについて三角近似が成り立つと仮定し、騒音の最大値と継続時間を使用して算出する。具体的には騒音計の測定結果 L a {\displaystyle L_{a}} に補正13を加えた値をPNLとする ICAOは時間帯を2分類ないし3分類に区分することを勧告している。日本では上述のように3分類に従い、 L A {\displaystyle L_{A}} の定義は計算の容易さから、各時間帯のパワー平均が1日のパワー平均と同じであると仮定し、夕方(19時〜22時)で5dB、夜間(22時〜翌日7時)で10dB加算している。 ICAOのWECPNLは1機ごとのEPNL( L E P N {\displaystyle L_{EPN}} , 実効知覚騒音レベル)に基づいており、騒音の継続時間も1機毎に測定する必要がある。しかし、離着陸における騒音の平均継統時間(騒音の最大値から10dB低下するまでの時間)はほぼ20秒と考えられたため、補正は10dB一定とした。この補正では、着陸時の空港近傍では過大評価になるが、元々騒音が極端に大きいため地域保護などを配慮して簡略化している。 ICAOの特異音補正の方法は周波数分析と複雑な計算を必要とする。一方で環境庁が評価指標を検討していた1970年代初頭において、今後の航空機はターボファンが主流となることが予測され、特異音補正の必要性は薄れていた。そのため、補正を式から省略した。 この日本方式で算出されるECPNL,WECPNLと L A {\displaystyle L_{A}} ベースの指標との関係は次のようになる。 E C P N L ≃ L A E Q 24 + 13 {\displaystyle ECPNL\simeq L_{AEQ24}+13} W E C P N L ≃ L d e n 24 + 13 {\displaystyle WECPNL\simeq L_{den24}+13}
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