日本のELT計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/31 13:40 UTC 版)
「超大型光赤外望遠鏡」の記事における「日本のELT計画」の解説
国立天文台では、2005年度よりELTプロジェクト室を設置して、すばる望遠鏡以降の次世代大型天体望遠鏡計画の検討を進めている。想定口径は30mである。 最大の目的は、現存する口径8~10mクラスの望遠鏡では観測することのできない暗い天体の観測、および大口径によってもたらされる高解像力による観測である。すばる望遠鏡をプラットホームにして開発してきた技術を用いて、最高精度の光学系を装備し、可視光よりも赤外線に重点を置いた赤外線専用天体望遠鏡として計画を進めている。 赤外線専用とするのは、宇宙膨張に伴う赤方偏移によって遠方の天体の光が赤外線領域にシフトするためである。これらの光を効率良く集め解析することが可能になれば、銀河誕生の姿や銀河団形成の姿をより確実に捉えることができる。シミュレーションでは、モデル計算によって宇宙誕生直後の天体形成の再現が可能になっている。こうしてシミュレーションで示された天体の形成過程が実際の宇宙でどのように進んでいるか探査することがELTの大きな目標である。
※この「日本のELT計画」の解説は、「超大型光赤外望遠鏡」の解説の一部です。
「日本のELT計画」を含む「超大型光赤外望遠鏡」の記事については、「超大型光赤外望遠鏡」の概要を参照ください。
- 日本のELT計画のページへのリンク