日本の国宝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:39 UTC 版)
古文尚書巻第六 - 1巻/紙本墨書/縦26.0cm 全長328.0cm/紙背『元秘抄』/7世紀(唐時代)/東京国立博物館蔵 古文尚書巻第三、第五、第十二 - 1巻/紙本墨書/縦26.7cm 全長1138cm/紙背『元秘抄』/7世紀(唐時代)/東洋文庫蔵 これらは同系の写本であり、広橋家が所蔵していた広橋本の一つである。唐の太宗李世民(在位626年 - 649年)の諱を避けていないため、それ以前の伝本をもとに写本したと考えられる。 所々隷書体が使われており、いわゆる「隷古定尚書」と考えられている。「隷古定」とは「偽古文尚書」が生んだ字体で古文を隷書で写し取ったとされるものである。独特で奇怪な字体なので一般に「隷古奇字」ともいわれる。唐の玄宗が天宝初年に『尚書』の字体をすべて楷書に改めさせたのでそれ以後は使われていない。 他の唐鈔本や敦煌本に比べて隷書が使われている文字が多く、現存する最古の鈔本とされている。なお紙背には高辻長成の『元秘抄』が室町時代に書写されている。 宋版尚書正義 - 12世紀(南宋)/足利学校遺蹟図書館蔵 南宋刊本のいわゆる越州八行本。淳熙(1174年 - 1189年)前後の両浙東路茶塩司刻本。
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