新生児血小板減少症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 07:45 UTC 版)
血小板減少症は少数の新生児が罹患する疾患であり、新生児集中治療室での有病率は高くなっている。通常、血小板減少症は軽度であり、何の影響もなく快癒する。殆どの症例は早産児で、胎盤の機能不全や胎児の低酸素症が原因である。その他の原因としては、同種免疫、遺伝、自己免疫、感染などがあるが、頻度は低い。 生後72時間以降に発症する血小板減少症は、多くの場合、基礎疾患である敗血症や壊死性腸炎の結果として生じる。感染症の場合は、PCR検査が病原体の迅速な同定や抗生物質耐性遺伝子の検出に有用である。想定される病原体としては、ウイルス(サイトメガロウイルス、風疹ウイルス、HIVなど)、細菌(ブドウ球菌、腸球菌など)が挙げられる。B群溶血性レンサ球菌(英語版)、Listeria monocytogenes、大腸菌、インフルエンザ菌、Klebsiella pneumoniae、緑膿菌、Yersinia enterocolitica(英語版)など)、真菌(カンジダなど)、トキソプラズマなどがある。血小板減少症の重症度は、病原体の種類と相関している可能性がある。幾つかの研究では、最重症な症例は、真菌またはグラム陰性菌の感染に関連している事が示されている。病原体は、出産時または出産前、授乳時、輸血時に感染し得る。インターロイキン-11(英語版)は、特に敗血症や壊死性腸炎における血小板減少症を管理する薬剤として研究されている。
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