新マグロ亜属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 01:41 UTC 版)
新マグロ亜属(Neothunnus)はマグロ属のうちヒレに黄味があるもの3種ある。 タイセイヨウマグロ(大西洋鮪) 学名 Thunnus atlanticus (Lesson, 1831)、英名 Blackfin tuna 全長1 m程度とマグロ属で最小の小型種。大西洋西岸に分布する。日本の魚卸ではクロヒレと呼ばれる。 キハダ(キハダマグロ/黄肌・黄鰭) 学名 Thunnus albacares (Bonnaterre, 1788)、英名 Yellowfin tuna 日本近海では全長1-1.5 mほどのものが多いが、インド洋産は全長3 mに達するものもいる。第二背鰭と尻鰭が黄色で鎌状に長く伸び、体表もやや黄色を帯びる。赤道から南北に緯度35度の範囲に多く生息し、マグロ類の中ではコシナガと並んで特に熱帯・表層を好む。漁獲量は8種の中で最多で、缶詰などの材料として重要である。身はトロに当たる部分がなく、脂肪が少ない。若魚はキワダ(東京都・和歌山県)と呼び区別され、地方名はゲスナガ(静岡県)、イトシビ(高知県)、若魚はキメジ(木目地)とも呼ばれる。IUCNレッドリストLC(軽度懸念)。 コシナガ(腰長) 学名 Thunnus tonggol (Bleeker, 1851)、英名 Longtail tuna 全長1 mを超えるものもいるが、60cmほどのものが多く、マグロとしては小型種である。和名通り尾柄が長く、他種よりも体型が細長い。インド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する。日本近海では夏季に捕獲され、主に加工して用いられる。外観のよく似たヨコワ(クロマグロの幼魚)と混同されるが、ヨコワの漁期は春・秋であり、コシナガは胸鰭が長いことでも区別できる。西日本ではヨコワの鮮魚としての消費があるが、コシナガの食味はヨコワより劣り、市場では「ヨコワもどき」「にせヨコワ」と呼称されることがある。九州ではトンガリとも呼ばれる。 タイセイヨウマグロ キハダ 第二背鰭と尻鰭が黄色で、鎌状に伸長する。 コシナガ 尾柄が長い。
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