新アレクサンドリア図書館
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新アレクサンドリア図書館(しんアレクサンドリアとしょかん、羅: Bibliotheca Alexandrina)は、古代アレクサンドリアに古代最大かつ最高の学術機関として栄え、その後、戦火と略奪によって失われたアレクサンドリア図書館を甦らせ、古代の学問と博識の中心地としての輝きを取り戻そうと、ユネスコとエジプト政府が共同で建設した巨大な図書館兼文化センターである。
概要
古代アレクサンドリア図書館の喪失から1500年以上経った2001年8月1日、アレクサンドリア市北部のかつて図書館があったとされる場所に再建された。歴史上のアレクサンドリア図書館の最盛期より少ない蔵書数40万冊からの出発だが、最終的には800万冊の大図書館を目指しているという。インターネットを駆使し、エジプトやアラブなど地中海諸国の文化文物に関する情報も収集している。インターネットアーカイブが収集した情報のコピーも保管している。
図書館の建物は11階建てで、総面積約8万5000平方メートルの巨大な建築構造。建造費は約2億ドルを費やした。そのユニークな意匠は1989年にエジプトが開催した図書館設計のコンペでノルウェーの設計事務所スノヘッタが数百もの候補の中から勝ち取ったもので、直径160メートルの斜めに切り取られた巨大な円柱が地面に埋もれているという特異な形状をしている[1]。蔵書の大部分は地下の書庫に収められる。
ギャラリー
- 考古学博物館
脚注
- ^ MdN編集部 『一度見たら忘れない奇跡の建物 異彩を放つ世界の名建築100』エムディエヌコーポレーション、2017年、127頁。ISBN 978-4-8443-6644-7。
関連項目
外部リンク
- Bibliotheca Alexandrina(公式サイト)(英語)(アラビア語)(フランス語)
- Bibliotheca Alexandrina Web Search(英語)
- アレクサンドリア図書館 公式日本語サイト[リンク切れ](日本語)
- アレクサンドリア図書館(日本語) - ノルウェー王国公式サイト
新アレクサンドリア図書館
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「アレクサンドリア図書館」の記事における「新アレクサンドリア図書館」の解説
詳細は「新アレクサンドリア図書館」を参照 古代のアレクサンドリア図書館を現代に復活させるという着想は1974年に当時のアレクサンドリア大学(英語版)学長のロトフィ・ドウィダー(Lotfy Dowidar)によって初めて提案された。1986年5月、エジプトはUNESCO理事会に国際機関によるこの計画の実現可能性調査の実施許可を要請した。これはUNESCOの調査開始と、計画の実現に向けた国際社会の参与に結びついた。1988年からUNESCOとUNDPはこの図書館のための国際設計競技の支援を行った。エジプトは4ヘクタールの土地をこの図書館のために提供し、アレクサンドリア図書館のための国家高等委員会(the National High Commission for the Library of Alexandria)を設立した。エジプト大統領ホスニー・ムバーラクはこの事業に個人的な関心を持ち、計画の遂行に多大な貢献をした。新アレクサンドリア図書館(ビブリオテカ・アレクサンドリーナ、Bibliotheca Alexandrina)は2002年に完成し、古代のアレクサンドリア図書館を記念する、現代の図書館・文化センターとして機能している。アレクサンドリア大図書館の使命を受け継ぎ、この新アレクサンドリア図書館もまた、学生に高度に専門的な大学院の学位を取得させるための学校であるInternational School of Information Science(ISIS)を併設している。その目的はエジプトと全中東における図書館の専門職員を訓練することである。
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