数学IIの登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 04:46 UTC 版)
数学IIという科目は1956年の学習指導要領で登場した。高等学校数学の初歩的内容から発展させていくものとしてはそれまで「解析II」という科目があった。しかし、「解析II」で扱う内容は、現在の数学IIと数学IIIの両方に大体相当する内容とさらに確率・統計内容を含むかなり広いものであった。一方でベクトルがなく、線形代数学に関する内容が少ないという問題があった。 こうしたことを受けて1956年度の学習指導要領では、高校数学の履修内容を段階化することと、発展的な内容を学習できるようにするために数学I、数学II、数学IIIという科目が設置された。数学IIが発足したときの履修内容は次のとおりである。 方程式因数定理 分数方程式・無理方程式 関数とそのグラフグラフの概形のとらえ方 指数関数・対数関数のグラフ 二次関数・三次関数のグラフ 分数関数のグラフ 三角関数とその性質一般角の三角関数とそのグラフ 三角関数の加法定理 図形とその方程式直線の方程式・円の方程式 二次曲線とその方程式 楕円・双曲線・放物線に帰着する軌跡 このときから、数学IIの履修内容として高次方程式・三角関数・指数関数・対数関数・極限という大枠が定まったが、ベクトルは登場せず、微分・積分内容は限定的であった。
※この「数学IIの登場」の解説は、「数学II」の解説の一部です。
「数学IIの登場」を含む「数学II」の記事については、「数学II」の概要を参照ください。
- 数学IIの登場のページへのリンク