故障モードとは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 08:16 UTC 版)
故障モード(英: failure mode)は「故障状態の形式による分類。例えば、断線、短絡、折損、摩耗、特性の劣化など」であり、「故障そのものではなく、故障をもたらす不具合事象の様式分類である。」別の言葉で言えば、製品システムを構成する項目(item)の構造的な(根源的な)破壊をいう。一方、故障とは機能障害である。何もなくただ機能しないということはありえなく、その製品が機能しない原因となる不具合が必ずある。この故障(機能障害)を引き起こした不具合、これが故障モードである。 全く用途も構造も異なる機器でも、電気回路を内蔵している限り、例えば「断線」ということが起こるかもしれない。機器やそのモデルごとに起こりうる故障を全て考えるのは一般的に不可能であるが、故障を引き起こす不具合、つまり故障モードは類型的に分類できる。また、ある製品の新しいモデルがどう故障しやすいか直接予想することは難しい。しかし、断線などの故障モードはどうして起こるか、どれくらい起こりやすいかある程度予想が可能である。それで、故障モードから故障にいたるメカニズムを手繰っていくことで「故障の質的予想を系統的に統一的に行うことが可能になる」。これが故障モードを考える意味である。 製造工程についても故障モードを考えるが(工程FMEA)、この場合、部品をつけなかった、正しい手順でつけなかったというような、その工程で行うべきと決められていることに違反することが故障モードになる。結果として生ずる不良やトラブルは「影響」であって故障モードとは言わない。
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