授業書方式の流行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:23 UTC 版)
このように1970年代から仮説実験授業以外でも授業書方式という名称で授業の研究が行われるようになった。保健教材研究会の「授業書方式」は「問題→予想→討論→説明」というプロセスをたどるように構想されているが、「保健学習で扱われるべき教材の開発」にとどまっている。また白川の世界史の授業書には一つの問題で知った事実をもとにして次の段階でより確からしい予想を考え出すといった「(概念・法則の)適用過程」が見られない。そのため授業を受けた生徒からは「何時間も続けるとワンパターンになってきた(マンネリ化してきた)」という声が出ている。(白川の)授業書の問題には新しい事象に対する予測能力を高めるという働きがないと評された。 板倉自身はこうした授業書作成による教育研究について「一面よろこぶべきことであると共に、警戒を要することだと考えている」と述べて、「授業書という言葉の安易な普及は、せっかく授業書という言葉が得た信用を台無しにしてしまう可能性も少なくない」と授業書方式の安易な流行の動きを懸念した。
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