指標表の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/26 17:47 UTC 版)
群 G のある性質はその指標表から結論できる: G の位数は第一列の成分(既約指標の次数)の平方和によって与えられる。(有限群の表現論#シューアの補題の適用(英語版)を参照。)より一般に、任意の列の成分の絶対値の平方和は対応する共役類の元の中心化群の位数を与える。 G のすべての正規部分群(したがって G が単純か否か)はその指標表から分かる。指標 χ の核は χ(g) = χ(1) なる G の元 g の集合である;これは G の正規部分群である。G の各正規部分群は G のいくつかの既約指標の核の共通部分である。 G の導来部分群は G の線型指標の核全体の共通部分である。特に、G が可換であることとすべての既約指標が線型であることは同値である。 リチャード・ブラウアー(英語版)のモジュラー表現論からのいくつかの結果を用いて、有限群の各共役類の元の位数の素因子はその指標表から分かることが分かる(グラハム・ヒグマン(英語版)による)。 指標表は一般には群を同型の違いを除いて決定しない:例えば、四元数群 Q と位数 8 の二面体群 D4 は同じ指標表を持つ。ブラウアーは指標表を共役類の元の冪がどのように分布しているかの知識と合わせて有限群を同型を除いて決定できるかどうかを問うた。1964年、これは E. C. Dade(英語版) によって否定的に解かれた。 線型指標たちは指標群をなし、これは数論と重要な関係がある[どれ?]。
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