拳法と禅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:23 UTC 版)
少林寺拳法の拳法は、中野理男(宗道臣)が生まれてから満洲へ渡り、大日本帝国の敗戦後に内地へ帰還するまでに、中野が修得した武術・武道を改良し体系化されたものを、少林寺拳法の護身の技としている。これは体系的には三鼎三法二十五系に別れ、突き蹴り等打撃攻撃に対する守備反撃方法の「剛法」。腕や衣服を捕まれたり、背後からの攻撃に対する抜きや投げによる反撃方法の「柔法」がある。もう一つは整骨法の「整法」と呼ばれる。少林寺拳法の教えに「剛柔一体」というものがあり、どちらも均等に修練しないと上達していかないと言われている。 宗道臣著「少林寺拳法教範」によれば以下の記述がある。 「…そのことが解ってからの私は、柔道や空手、ボクシング、相撲その他を研究し、その技をこの原則に当てはめ分解してみると、いずれも同じであるということを確かめることが 出来たので、帰国後、私は全く新しい観点から中国の拳技や把式の再編を思い立ち、護身術にもなり、保健体育法にもなり、その上人格完成に貢献できる精神修養法にもなる、身心一如の修道法の創設を志し、中国の嵩山少林寺の白衣殿の壁画に残る印度伝来の阿羅漢の拳を、原子時代の今日にふさわしい形式に組み替えて、行うことに踏み切り、祖師の啓示と先師の教えを基として、これを戦時中に得た貴重な実戦の体験と私の創案を加えて慈に日本正統少林寺拳法を編んだのである。」 混同されがちだが、金剛禅の中に(修練法として)少林寺拳法があるのであって、少林寺拳法の中に金剛禅があるのではない。
※この「拳法と禅」の解説は、「少林寺拳法」の解説の一部です。
「拳法と禅」を含む「少林寺拳法」の記事については、「少林寺拳法」の概要を参照ください。
- 拳法と禅のページへのリンク