感情を引き起こすもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 06:19 UTC 版)
以下、遺伝子の進化の結果として、男性と女性は、どのようなことに感情を引き起こされるかを見ていく。前半三つは男性、後半は女性である。 権力 男性は、権力を得ようとする傾向がある。これは陣地の拡大も含み、土地だけでなく、市場拡大といった概念的陣地も含む。この傾向が進化により生まれたのは、権力を得ることで多くの女性と関係をもてたからである。一方、女性が男性を惹きつけたのは、若さ、健康な体といった、子供を産む能力である。そのため、男性ほどには権力を求める傾向が発達しなかった。 優位 階層構造はビジネスや政府、宗教など様々な組織で見られる。こうした組織的階層構造において、男性は優位に立とうという衝動を持つ。自分が優位に立つほど、多くの女性と関係を持つことができた太古の世界での遺伝子進化によるものである。現代の社会において、階層構造が子孫を増やすことに直結していなくとも、その中で男性が抱く感情や行動は、子孫を増やせる階層構造の場合と同じである。 好機 男性はDNAの複製を作れる好機を逃さないようにするように進化した。男性は性に限らず好機を逃さないで行動する傾向がある。例えば企業が「今だけ安く買える」と宣伝することで、男性はその好機を逃すまいとする。 安全 女性は安全を求める傾向がある。有史以前、安全を求める衝動は子供が生き残る可能性を上げたからである。男性にも安全を求める傾向はあるが、階層構造で優位に立つためならば危険を冒すという傾向もある。 責任 女性は、自分との関係を本当に大事にしている、責任感の強い男性に惹かれる。子孫が生き延びるために、男性に父親としての役目をちゃんととってもらう必要があった。 投資 女性は、花をプレゼントしてくれるような、自分へ投資してくれる男性に関心がある。有史以前、自分との関係に責任感を持ち、食べ物などを投資してくれる男性と結婚すれば、子孫の生存確率が上がったからである。 ここで論じたのは一般的な傾向であるが、男性が求めるものを女性が求めたり、女性が求めるものを男性が求めるケースもありうる。それは進化の偶然性や子孫を残すために生まれる様々な戦略が、時に男性と女性の傾向をかき回すからである。 私たちの脳の傾向は認識できるものであり、従わずに乗り越えることも可能である。
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