惑星オーディン制圧作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:18 UTC 版)
「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「惑星オーディン制圧作戦」の解説
帝国暦488年9月に発生した、ラインハルトの配下の提督達による帝国首都制圧作戦。 式典から3日を経てもラインハルトが虚脱状態のままでいる事を懸念した提督達は、何らかの対策を講じる必要性を感じたが、謀略の類が苦手な彼らは効果的な手段を思いつけずにいた。ロイエンタールが意を決し、そもそもの原因であるオーベルシュタインにアドバイスを求めるように提案したが、それを待っていたかのようにオーベルシュタインが現れ、アンネローゼに説得してもらう事と、さらにこの期に乗じて帝都を制圧し、かねてから謀略をめぐらしていると情報があったリヒテンラーデをキルヒアイス殺害の主犯に仕立て、先手を打って排除する事を進言した。提督達は、その没義道な策と反省の色も見せないオーベルシュタインに不快と嫌悪を感じながらも半ばリヒテンラーデへの八つ当たりで進言を受け入れ、各艦隊から高速艦艇二万隻強を選りすぐって首都星オーディンに向かった。 通常は20日を要する行程を14日で踏破したため脱落艦艇が相次ぎ、作戦開始の時点でオーディンに到達出来たのは3,000隻程度だった。ミュラーがその内の800隻で衛星軌道を制圧し、他の艦艇は首都周辺に強行着陸して帝国中枢に向かった。ミッターマイヤーが宰相府で国璽を奪取した一方、ロイエンタールはリヒテンラーデを拘禁した。この様子を屋敷のバルコニーから眺めていたヒルダは、新しい時代の到来を予感している。なお、リヒテンラーデを処断した事が、後にロイエンタールとエルフリーデ・フォン・コールラウシュとの関係に関わってくる。 これと前後して、ラインハルトはオーベルシュタインの手配でアンネローゼと超光速通信で会話を交わし、少なくとも虚脱状態からは抜け出した様子が描かれている。また、その後のロイエンタールとの通信の内容が、後の叛乱の呼び水となっているように描かれている。 ラインハルトが一応味方であったリヒテンラーデの親族たちに下した処分は、「リヒテンラーデ本人は自決、女子供は辺境に流刑、そして10歳以上の男子は全て死罪」という過酷なものであった。これにより、ゴールデンバウム王朝を良くも悪くも支えてきた門閥貴族階級は事実上滅亡し、彼らに支えられてきたゴールデンバウム王朝も名目上の存在となった。
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