御撫育用水(ごぶいくようすい)
![]() 五田ケ瀬井堰(現頭首工) |
![]() |
疏水の概要 | ||
■疏水の所在 山口県宇部市厚南地域 480ha ■所在地域の概要 山口県の南西部に位置する宇部市は、明治期以降の石炭産業の隆盛により発展し、中国地方屈指の臨海工業都市を形成。現在は産学官連携による都市づくりがなされている。 ■疏水の概要・特徴 宇部市厚南地域は、毛利藩政時代から干拓により新田開発が行われてきた所であるが、水利の便が悪く、これが解消の為用水を厚東川上流の五田ヶ瀬に求め、堰を築き、ここから取水し、棚井、広瀬、際波を通り上開作、中野開作へかんがい用水路を開削した。 この用水路を「御撫育用水」と言い、江戸天明8年(1788年)着工し、寛政4年(1792年)に完成した。 この工事は、撫育方の事業として実施されたものであり、撫育方とは、宝暦検地による増収分の貢租を基に、本部会計とは別個に設立された別途会計機関であり、その資金を基にして新田開発、製塩など、いわゆる毛利三白政策の推進の中核をなした財政担当部局である。 御撫育用水の完成により、さらに干拓による新田開発が行われるなど、その後御撫育用水も延長され、現在の厚南地域を形成し、今日の繁栄の基礎が築かれたところである。 |
||||
|
固有名詞の分類
- 御撫育用水のページへのリンク